まぐろ印のツナ〜犬派んちの猫〜

犬派の母ちゃんと暮らす猫のツナ

保護猫ツナさん、ノミの駆虫薬を処方してもらう

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犬や猫と暮らすとなると、ノミというものは必ずついて回るものです。

その予防や駆除方法を知っているのと知らないのでは悩まされる度合いが数段に違います。

犬を飼っていると、あまりノミに悩まされるという事はなく、どちらかというとダニの方が多い気がしますが、外を出歩く猫に関しては、ノミとは切り離せません。

室内で飼っていても、どこから貰ってくるかわかりません。

うちの亡き愛犬まぐろさんは、生死を彷徨う大手術の後、病院で弱った身体にノミをいただいて帰ってしまいました。

いっときは、皮膚がピンク色になり、あちこちはげちょびれになってしまって見るも無残な姿でした。

その時、身体が弱った術後の老犬に駆虫薬を使用するのが憚られ、私は、原始的な方法で駆除する事を選択し、色々と調べて、完全駆除に成功したのでした。

しかし、ツナさんと暮らしてみてある程度勉強すると、その時の成功体験をもってしても、猫のノミは犬のものよりもたいへんだという事がわかりました。

ノミ駆除はとってもたいへん

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「一匹発見したら100匹いると思った方が良い」

そう言われるくらいノミの駆除はとても大変です。

成虫は思うほど強くなく、寿命もそれほど長くはありません。

けれども、奴らのライフサイクルは繁殖に特化して強靭です。

最適な条件下では2週間でそのライフサイクルが一周します。

大したことないじゃんと思うでしょう。しかし、最初の一匹から生まれた卵全部がこのライフサイクルで倍々ゲームで増えていくと思ってください。

死ぬほど恐ろしくないですか?

成虫はほとんどの場合、お腹に卵を持っています。

この卵が曲者なのです。

正確にはサナギが一番厄介なのですが、ノミの駆除のほとんどはその卵の孵化阻害と卵自体の駆除、そしてサナギの駆除であると言っても過言ではありません。

私たちが容易に視認できる成虫が見当たらなくなっても、それはノミを駆除したとは言い難いのです。

ノミの駆除の根底は卵とサナギの駆除です。

ひいては卵をいかに孵化させず、孵化したとしてもサナギや未孵化の卵をいかに抹消するかが鍵になります。

ノミの卵やサナギは好環境下で孵化したり成虫になったりします。

卵とサナギは犬や猫に取り憑くというより、その周辺で生活します。

そして好条件がそろってはじめて成虫になり、動物に取り憑きます。

つまり、好条件になるまで耐え忍び、チャンスとみれば一気に成虫になって動物に取り憑き、吸血を始めるのです。

ノミの駆除は、

  • 成虫に卵を産ませない
  • 卵を孵化させない
  • サナギを成虫にさせない

この三つを同時に行い、徐々に減らす事が遠回りなようで近道なのです。

市販の薬品はほとんどの場合、どれか一つにしか効果がありません。

スーパーでも買えるような薬品では、ノミをコロリと完全排除するような駆除剤は存在しないといってもいいかもしれません。

ノミの駆除はつまり繁殖をさせないことでやっと成就するのです。

保護猫ツナさんのノミ退治

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避妊手術のおり、ツナさんから瓜実条虫とノミが発見されました。

瓜実条虫は2度目です。

ツナさんは猫です。

犬よりもグルーミングの回数が数段に多いのです。

ここでノミを中間宿主として存在する瓜実条虫(サナダムシ)の存在が出てきます。

グルーミングが多いという事は、瓜実条虫に寄生されたノミを口に入れる回数が増えるという事です。

そしてこの瓜実条虫が2度もツナさんのお腹から出てきたということは、家の中でノミが繁殖している可能性があるという事です。

幸い、ツナさんは若い猫で、避妊手術に耐えれるだけの体力もあり、元気もりもりです。

原始的な駆除に加えて、一気にノミを殲滅するには、犬猫用の駆虫薬が使用できる条件が揃っています。

まぐろさんの場合は完全に体力も落ち、かなりの老犬でできれば駆虫薬を使いたくは無かったのですが、今回、ツナさんは元気モリモリの若い仔猫。

もう生後半年も過ぎ、赤ちゃんでもありません。

これから活動範囲も増え、ノミの脅威に晒される事も増えてくるでしょう。

さらにいうと、ツナさんはノミ取りクシをかけるのがとても嫌いなようで、ストレスになっているようでした。

かゆみやノミ取りクシやシャンプーのストレスをツナさんに与え続けるとことは、とても得策とは言えません。

私は、ノミの駆虫薬を使用する決断をしました。

そして、動物病院で駆虫薬を処方してもらったのです。

ノミの駆虫薬「アドバンテージプラス」

ツナさんに処方していただいたのは「アドバンテージプラス」というお薬です。

製造元は、バイエルメディカル株式会社。

小さな容器に入ったスポットオンタイプのお薬で、首元の毛をかき分け、直接皮膚に滴下します。

このお薬はノミの駆除に高い効果を発揮し、成虫の早急な駆除にとどまらず、幼虫や卵の成長を阻害する働きもあります。

成虫の寄生予防の効果は約1ヶ月継続し、滴下後約4日でシャンプーもできます。

生後半年の仔猫であれば、1.6キロの体重から一本の容器で一回使用できます。

類似したお薬にフロントランというお薬がありますが、こちらはノミだけでなく、マダニにも効果があるようです。

フロントランはどちらかというと、犬のほうにより適しているかもしれません。

ツナさんは完全室内飼育ですので、マダニの危険性はまだとても薄いので、ノミに特化されたアドバンテージプラスを処方していただいたのはとても良かったと思います。

スポットオンタイプの駆虫薬を使用するのは、私は、実に30年ぶりでした。

犬たちがお世話になっていた動物病院では、私が簡単に犬たちに薬を飲ませるので、虫下や駆虫薬も、経口のものが多かったからです。

おかげで少し右往左往したものの、避妊手術の翌日に無事に投薬することができました。

駆虫薬使用後

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ノミの駆虫薬を使用した後、ツナさんの寝床、ツナさんの居場所や毛布などを洗い、部屋の中に掃除機をかけました。

もしかしたら、部屋の中でノミが繁殖をはじめているかもしれません。

卵やサナギや幼虫は、ツナさん自身に取り憑いているわけではなく、その周囲の環境で暮らしています。

すぐにというわけではありませんが、ツナさんに再び寄生する前に、これらを取り除いておくことが大切です。

殺虫剤ではなく、掃除機での吸い取りと、洗濯、天日干しが一番効果的です。

これで1ヶ月経った後、また再寄生されるようであれば、必ず、ノミは部屋のどこかで繁殖していますので、もう一度駆虫薬を処方してもらい、滴下する必要があるでしょう。

ノミ退治は一回で終わらない

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前述した通り、ノミのサナギは厄介です。

好条件下まで耐え忍びます。

その間に、徹底した掃除機がけと洗濯で対処したとしても、まだ奴らが残っている可能性はあります。

ノミの駆除は一回の駆虫薬滴下では終わりません。

ノミの駆除を考えている時、いつでも亡き愛犬まぐろさんの真っ赤になってしまった皮膚を思い出します。

ツナさんをあんな状態にするのは、まぐろさんにも申し訳ない。

今のところ、まだノミの被害はないようですが、これからまた奴らが襲撃してくる可能性はまだあるのです。

準備を怠らず、その時のために心構えしておこうと、ベランダで太陽の光をいっぱい浴びて風にたなびく大量のツナさんの敷物や寝床を眺めながら、そう誓うのでした。